この料理を解説する上でよく語られるのは、何と言っても「世界一美味しい料理」という評判でしょうか。
アメリカのCNNGoというストリーミング番組局が2011年にフェイスブックで行った 「世界の美食 」投票で、1位に輝いたのが、この「ゲーン・マッサマン(マッサマンカレー)」です。
ちなみに次点は、ピッツア、チョコレート、寿司、北京ダックとの事。
あくまでアメリカの放送を視聴している人たちの選定です。
それまで我々日本人には全く聞き慣れなかったこの料理は、タイ南部のイスラム教徒の多い地域のマイナー料理で、ゲーンは「スープ」、マッサマンとは「イスラム風」を意味します。
具は鶏肉、ジャガイモ、タマネギを使い、たっぷりのココナッツミルクでじっくり煮込んだスープはナッティーでクリーミーなこってりとした味わいで、タマリンドで酸味を加えるのもポイントです。
こってりしたスープが、ジャガイモにベストマッチで、ジャガイモをとても美味しく食べられる料理の一つだと思います。
シナモン、カルダモン、ナツメグ、クローブなど北インド風のカレー料理に使われるようなスパイスが使われます。
辛さはマイルドで、日本式のカレーの中辛よりも辛くない感じです。
あまりにも辛くなくて拍子抜けしてしまうかも知れないので、刺激が欲しい人は、プリッキーヌか鷹の爪を入れて煮込んで作ってみて下さい。
マッサマンカレーのペーストは、タクライ(レモングラスの茎)、ホムデン(タイのワケギ)、カピ(シュリンプペースト)、ピューマックルー(コブミカンの実)など日本では入手が難しい食材を石臼などですり潰して作ります。
これらの食材を日本で揃えるのはかなりの専門性が必要なので、このレシピでは、市販のマッサマンカレーペースト(メープロイ社)を使って作ります。
材料
3~4人分
鶏むね肉 2枚 ※骨付き肉を使っても良い
マッサマンカレーペースト 50g
ジャガイモ Mサイズ 4個
タマネギ Mサイズ 1個
ピーナッツ 30~50g
ココナッツミルク 300cc ※ココナッツクリームパウダーでも可
タマリンドペースト 大さじ1
ナンプラー 小さじ2
八角 2個
シナモンスティック 1本
カルダモン 5~6粒
粒状鶏ガラスープ 小さじ1
砂糖 ひとつまみ
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作り方
ジャガイモの皮をむき、水を張ったボウルなどに沈めてアクを抜いておきます。
アクを抜いておくと、空気で変色しません。
200ccの40~60度くらいのぬるま湯に、ココナッツミルクパウダー100gを溶いて、ココナッツミルクを作っておきます。
または、ココナッツミルクの缶詰300cc前後を用意しておきます。
タマネギは半分に切り、1~2cm角にぶつ切りにします。
鶏肉は1枚を6等分くらいの大きめのぶつ切りにします。
炒め用の鍋か、煮込み用の鍋を用意し、油を引かずに中弱火にかけます。
ココナッツミルクを50㏄ほど鍋に入れて軽く煮立たせます。
ココナッツミルクは沸騰させると水分が飛び、徐々にココナッツオイルに変わります。
マッサマンカレーペーストを入れます。
よく混ぜてココナッツミルクで練り上げながら、1分炒めて香りを出します。
水を200cc、粒状鶏ガラスープを加えます。
よく混ぜてから、シナモンスティック、八角、カルダモンホール、残りのココナッツミルクを全て入れます。
お好みで、クローブホールや、プリッキーヌを加えます。
鶏肉を入れます。
よく混ぜて蓋をし、火加減を弱火に落として20分間煮込みます。
カレーを煮込んでいる間に、ジャガイモ1個を4~6分割に切ります。かなり大きめのぶつ切りで良いです。
20分間経ったら、砂糖、タマリンドペースト、ナンプラーを鍋に入れてよく混ぜます。
ジャガイモ、タマネギ、ピーナッツを入れます。
ひと混ぜしてから蓋をし、さらに15分弱火のままじっくりと煮込みます。
水かさが少なくても、蓋をして蒸煮の状態にすれば、火は通ります。
15分経ったら、ジャガイモに箸を刺すなどして、煮え具合をチェックして、煮えていれば、火を止めます。
これで、ゲーン・マッサマンの出来上がりです。
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