星洲 (シン・チャォ)はシンガポールの昔の呼び名、 炒米粉 (チャォ・ミー・フェン)は炒めたビーフンの事。
「焼きビーフン」は中国の福建省の料理ですが、これをカレー風味にしたものが、シンガポール風焼きビーフン(星洲炒米粉)です。
シンガポールの料理という訳ではなく、中国の伝統料理にはほぼ使われないカレー粉を入れる事で、異国情緒から「シンガポール風」としたのかも知れません。
香港のレストランでよく見かける料理です。
日本的に例えると「ナポリには無いのにナポリタン」、みたいな感じでしょうか。
中国や台湾の焼きビーフンは、オイスターソースと醤油ベースのどちらかというとあっさりとした味付けなのですが、そこにスパイスを入れることによってエスニック料理のような刺激的な風味になります。
このレシピでは、エスニックな風味を強調する為に、タイの調味料であるナンプラー、ナム・マン・ホイ、シー・ユー・カオ、カピなどのややマニアックなものを使用していますが、いずれも中華のオイスターソース、日本の薄口醤油、干しエビで代用出来ます。
ナンプラーやカレー粉を入れなければ、福建風の焼きビーフンになります。
豚肉の他にムキエビを入れるとより美味しいと思います。(このレシピではエビは省きます)
使うビーフンは、ビーフンの一大産地である、台湾の新竹(シンチク)産のものを使用します。
台湾虎牌新竹伝統米粉(ビーフン)中華料理食材名物・台湾風味人気商品・台湾名産 300g × 2袋
オイスターソース(ショイス:830g)人気No1、コクが中華とは断然違う
材料
3~4人分
ビーフン 250gくらい ※新竹産のものがオススメ
豚バラ肉 200g ※豚こま肉でも可
キャベツ Mサイズ 1/4個
ニンジン Mサイズ 半分 ※パプリカ(赤)でも良い
ニラ 1/2房
もやし 100g ※無くても良い
ニンニク 2片
ショウガ 1片
カレー粉 大さじ2
チー油(鶏油) 小さじ1
ごま油 小さじ1
チリパウダー 小さじ1
合わせ調味料
ナム・マン・ホイ(タイ式オイスターソース) 大さじ1 ※無ければ中華のオイスターソース
シー・ユー・カオ(タイ式薄口醤油) 小さじ1 ※無ければ日本の薄口醤油
ナンプラー 小さじ2 ※中華風にする場合は、日本の薄口醤油
カピ(シュリンプペースト) 小さじ1 ※無ければ水で戻した干しエビ
料理酒 小さじ2
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作り方
まず、ビーフンを戻す所から始めます。
中華鍋にたっぷりの水を張り、 中強火にかけて沸騰させます。
ビーフンはうるち米が原料の麺で、日本人が普段慣れ親しんでいる、うどんやパスタやラーメンのような小麦粉の麺とは違って、沸騰したお湯で茹ですぎると崩れてバラバラになる特徴があります。
よって基本的に沸騰したお湯で1分ほど湯通しするか、ぬるま湯で5分~40分ほど置くか、水で数時間漬けて戻すなどの戻し方があります。
沸騰したお湯で茹でると、素麺のような食感になりますが、少しでも熱を入れすぎると千切れてバラバラになります。
お湯が沸騰したらビーフンを入れ、1分ほど茹でてから火を止めて、ビーフンを5分ほど浸したまま置きます。
なおこのまま長時間浸していても、小麦粉の麺のように伸びてしまう事はありません。
5分ほど湯に浸していれば、麺が柔らかくなりますが、シャキシャキ感は残ります。
麺が戻ったら、一度ザルにあけて湯切りをします。
湯切りをしたらすぐに中華鍋に戻し、ごま油を振り、箸でよく混ぜてから、鍋に蓋をし、このまま放置して蒸らしておきます。
ビーフンは乾くと麺がくっついて団子のようになります。ごま油を馴染ませておけば、くっつくのを防げます。
また少し蒸らす事によってよりモチモチとした食感になります。
麺を蒸らしている間、材料を切って全ての準備をします。
ニンニクは包丁の腹で潰して、皮を剥いで、ぶつ切りにします。
ショウガは薄切りにしてから細切りにします。
キャベツは、芯を切り抜いて2~3cm角に切ります。
ニンジンは短冊切りにします。
ニラは5~6cm間隔で切っておきます。
豚ばら肉は薄く細切れにします。
ナンプラー、シー・ユー・カオ、ナム・マン・ホイ、カピ(シュリンプペースト)、粒状鶏ガラスープ、料理酒を一つにまとめておきます。
ナンプラーや、シー・ユー・カオがない場合は、薄口醤油。ナム・マン・ホイが無い場合はオイスターソース。カピが無い場合は水で戻した干しエビを使用して下さい。
調味料をよく混ぜて合わせ調味料にしておきます。
蒸らしておいたビーフンに包丁を入れ、少し短く切っておきます。
こうする事で炒める時に混ぜやすくなります。
材料が揃ったので炒め合わせをします。
中華鍋を中火にかけ、軽く煙が出てきたら、チー油(鶏油)入れて馴染ませます。
豚肉を入れて、片面を焼きます。
豚肉の片側に火が通ったら、ニンニク、ショウガ、キャベツ、ニンジンを入れます。
背わたを取ったムキエビがあればそれもここに入れます。
火を中弱火に落とし、5分ほどかき混ぜながらじっくりと火を通します。
キャベツがしんなりしてきたら、合わせ調味料、カレー粉、チリパウダーを入れます。
全体がカレー色になるように、1分ほど炒めます。
ビーフン、もやし、ニラを入れます。
ビーフンの食感が、素麺っぽく柔らかな感じが好きなら、水も50ccほど加えます。
水を入れない場合は割とシャキシャキとした食感に仕上がります。
カレーの色がビーフンに移るように具をよく混ぜ合わせながら、 ニラがしんなりするまで炒めたら、火を止めます。
お皿に盛って、星洲炒米粉(シン・チャォ・チャォ・ミー・フェン)の完成です。
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