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洋食屋さんの味『ミートソースのスパゲッティ』のレシピと作り方

投稿日:2018-09-15 更新日:

この料理を「ボロネーゼ」と言う人が居るかも知れませんが、スパゲッティ・ミートソースはボロネーゼを日本の料理人が日本人向けにアレンジした和製洋食です。

パスタとソースが分かれていたり、メキシコの調味料であるタバスコかけて食べる事が好まれていたりとボロネーゼとは微妙に違いますが、基本的なソースの作り方はほぼ同じです。

スパゲッティ・ミートソースとボロネーゼの明確な違いは、ボロネーゼは伝統的にスパゲッティを使わずフェットチーネタリアッテレなどの平打ち麺を使う事です。

また、スパゲッティ・ミートソースがトマトソースベースに対し、ボロネーゼはトマトよりも多めの赤ワインで煮込む傾向があります。

近年ではボロネーゼは平打ち麺、という伝統的な考えも緩和され、本場イタリアでもスパゲッティのような細麺でボロネーゼを食べる事もあるそうです。

イタリア式にアルデンテの茹で方をするよりも、茹でた後一度冷ましてコシが無くなったパスタを使う、という日本の洋食屋さん式の作り方をすると、懐かしの美味しいスパゲッティ・ミートソースの味になるでしょう。

予め作っておいたパスタとソースを温めて出すだけ、というやり方は洋食屋という回転の早い業務の中でとても理にかなっており、それでなおかつ美味しいので感心します。

   

 

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材料


3~4人分

スパゲッティ 400g

食塩 大さじ1 (パスタの茹で用)
パセリ ひとつまみ (1人分)
パルメザンチーズ 適量 (1人分)

ひき肉の下ごしらえ

ひき肉 (合い挽き) 300g
岩塩 小さじ1/2
黒胡椒 小さじ1/2
小麦粉 大さじ1

ソフリット

にんにく 2片
チリパウダー ひとつまみ
オリーブオイル 小さじ2
岩塩 小さじ1/2
たまねぎ Sサイズ 1個
にんじん 1/2本
セロリ 茎の部分 1/2本
なす 小1個
マッシュルーム 6個

ソースの仕上げ

トマトの缶詰 400g
岩塩 小さじ1/2
黒胡椒 小さじ1/2
ウスターソース 小さじ2
コンソメパウダー 小さじ1
赤ワイン 50cc
ナツメグパウダー ひとつまみ
ベイリーブスパウダー ひとつまみ
バター 20g

 

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作り方

昭和の洋食屋風スパゲッティ・ミートソースは、最初に予めパスタを作っておきます。

寸胴に水を張り強火にかけます。

パスタを茹でるお湯が沸騰してきたら、食塩スパゲッティを入れ、火を中火にします。

グラグラとは茹でずに、フツフツとした湯加減で静かに茹でます。

パスタを芯が無くなるまでしっかり茹でます。イタリア式のようにアルデンテにはしません。

茹で上がったら、ザルにあけて流水で揉み洗いし、シメておきます。

   

麺をビニール袋に入れて、オリーブオイルサラダ油を小さじ1ほど入れて、よく馴染ませて、袋の口を閉めて冷蔵庫に入れておきます。

パスタを冷蔵庫に入れたら、次はミートソース作りをします。

ミートソースは肉が味のメインなので、玉ねぎなどはあまり沢山入れすぎないようにします。香味野菜が多すぎても大味になります。

たまねぎをみじん切りにします。

にんじんをみじん切りにします。

セロリをみじん切りにします。

なすをみじん切りにします。

マッシュルームの4個をみじん切りにします。

残りのマッシュルームは、薄切りにします。

野菜をバットにまとめて置きます。

ひき肉の下ごしらえをします。

まず、ひき肉をボウルに入れ、岩塩と胡椒と小麦粉を入れます。

小麦粉を入れる事で、後で煮込んだ時にソースにトロミがつくようになります。

ハンバーグのように練ったりせず、切るように箸か指先で、軽く混ぜ合わせます。

   

フライパンを中火で熱し、すこし煙が出てきたら、オリーブオイルをひいて挽肉を入れて2分間触らずに焼いて焼き目をつけます。

この時に混ぜると焼き色が付かず、かつ肉汁が出てしまうので、ヘラでだまを潰したり、混ぜたりしてはいけません。

焼き目がついたら、フライ返しなどで裏返して2分ほど火を通します。

フライパンの火を止めて、焼き上がったひき肉をボウルに移します。

フライパンに溶けた脂も沢山残っていると思いますが、脂はボウルに入れず、出来るだけひき肉だけボウルに移すようにします。

ボウルに入れたひき肉はヘラで軽く崩しておきます。細かくはせず全体的にダマになっている状態にします。

ひき肉から出た脂は、牛脂やラードで旨味も強いのですが、肉の臭みやしつこさもあるので、そのまま使うとくどい味わいになります。

にんにくを包丁の腹で潰し、スライスします。

フライパンに残ったひき肉の脂はキッチンペーパーなどで拭き取ってから、オリーブオイル、にんにく、チリパウダーを入れて弱火で温めて香りを移します。

   

バットの香味野菜を全て入れ、岩塩を振り、火を中火に強めて炒めていきます。

ソフリットを作るときは必ず最初に塩を入れるようにします。

これは味付けの塩ではなく、野菜から水分を抜いて旨味を凝縮させるために入れます。

常に混ぜているとなかなか火が通らないので、焦げないように注意しつつ基本はあまり触らず、混ぜるのは1分おきくらいにします。

玉ねぎが透明になってきたら、ソフリットはできあがりです。

煮込み用の鍋を用意し、ソフリット、ひき肉、トマトの缶詰、岩塩、黒胡椒、ウスターソース、コンソメパウダー、ナツメグパウダー、ベイリーブスを入れます。

ソフリットを作ったフライパンに赤ワインを入れて中火で軽く煮立たせ、水50ccを加えてヘラでフライパンを洗うようにデグラッセし、煮込み用の鍋に入れます。

赤ワインは香りと渋味がとても強いので入れすぎないように注意します。

煮込み用の鍋を中火にかけ、時々混ぜながら15分煮込みます。

煮込みが終わったらバターを入れてよく混ぜて香りを移し、火を止めます。

   

味見をして塩加減が足りなければ塩を足します。

これでミートソースは完成です。

そのまま半日冷ましてから、もう一度温めると味わいが増します。

パセリをみじん切りにします。

油返ししたフライパンを用意し、弱火にかけ十分に暖めてから、冷蔵庫に入れておいたスパゲッティをフライパンに入れて、3分ほどしっかりと温まるまで炒めます。

ここで、焼きそばのように焼いてしまう事で、パスタの芯は柔らかく、外は固くなり、アルデンテとは逆になります。

パスタを焼いている間に、ミートソースを弱火にかけ、温めておくのを忘れずに。

これが昭和の洋食屋風スパゲッティ・ミートソースの味のポイントです。

幅の広いトングなどで一気に一皿分のパスタを持ち上げるように掴み取り、皿の上で捻るように盛り付けます。

その上に温めたミートソースを乗せて、パルメザンチーズとパセリをふりかければ出来上がりです。

 

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